今では考えられない無駄な手間ですね。

私が新入社員としてOL稼業についたのが、ちょうどバブルが弾けた後の頃でした。
当時地場では大手の商社だったその会社は、数十人の女性社員が、営業の補助として働いていました。

 

そこで新人女子社員がやることといえば雑用からというのがおきまり。
その雑用の中でも一番のお仕事は、電話応対とFAX仕分け。
このFAX仕分けとは、どんどん届くFAXを各営業担当者ごとに振り分け、机上において回ることです。
当時はまだ、携帯電話どころか、パソコンメールも一般社員がもっている訳でもないため、何かというと「FAXで送信」が全てでした。
なぜなら、電話での「言った、言わない」の揉め事にならず、送信記録が残るからです。
ですからFAXが詰まったとなると、大騒ぎになります。

 

そこで、私がいた会社では実に、1フロアーに5台ものFAXがうなり続けていたのです。
その上、当時のFAXは感熱紙のロール紙ですから、次々くるFAXは全部つながってしまって、床まで垂れ流しになるのです。
新人は、そんな巻物のような業務FAXを、30cmものさしでシャッとカットしては担当者へ届けて回ります。
ちょっと電話応対で手間取っていると、またFAXが床でとぐろを巻いています。

 

そんな書類も1年ほどで文字が消えかかってしまうのですが、うっすら文字が見える紙切れのまま、「重要書類綴り」に眠って行ったのです。
あれから20年、感熱紙のFAXを使っている会社を久しくみていないなぁと思う今日この頃でした。